私の勤めている会社では、毎年春~秋に掛けて学校訪問や会社説明会を行い、それと同時に来年度の新卒採用を行っています。新卒採用の担当は西日本、東日本に各1名づつの計2名で、新卒採用を受けにくる学生は採用試験を受けた後、1次面接。その1次面接を合格した者が採用担当、総務担当、社長との2次面接を受けることになります。もちろん、合否を決めるのは採用試験の結果や面接結果が大きいですが、それ以外にも少なからず合否を決めるポイントとなることがあります。それは会社に入ってきた時の学生の態度や言葉遣い、そして試験や面接の待ち時間の態度です。他の会社ではどうなのか分かりませんが、私の会社では受付から採用担当者の所まで、また面接時間の待機場所から面接会場までの案内は総務部の事務員が対応しています。

やはり人生を決める採用試験ですから、学生の皆さんは緊張していると思います。しかし、採用担当者でなかったり、試験中でなかったりすると気が抜け、普段通りの態度や振る舞いをしてしまうのです。ある時、対応した事務員が「あの学生は声が大きく、挨拶も丁寧で今日来た学生の中で一番きちんとしていた」と採用担当者に伝えたことがありました。採用担当者も面接や試験以外の態度を目にすることが少ないので、実際対応している事務員のその言葉が参考になったようです。それ以来、「○○君はどうだった?」や「○○君は少し大人しい感じだったよね」と言った感じで事務員にも学生の印象を聞くようになりました。確かに筆記試験での結果や性格診断結果、面接結果という所謂試験というものは採用する上で大切だとは思いますが、仕事をし始めると何年も何年も試験と同じように緊張感を持って対応するのは難しいでしょう。

そういった時に出てくるのが学生が本来持っている自分です。その本来の姿がうちの会社に合っているのか、うちが欲している人材なのか、を見抜くのが採用試験であり、採用担当者の仕事なんだと思います。最近は「ゆとり世代」と言われ、世間では新卒者の評価があまり良くありません。私の会社でもせっかく採用試験を合格し、入社しても半年から一年の間に退職する社員が何人もいます。残念だなと思うと同時に、試験の時はあんなに「頑張ります」と言っていたのになと思います。そういう意味でも試験では分からない学生本来の姿を見抜き、そして育てていかなければいけないのかなと思います。来年も何十名かの新卒が入りますが、頼もしい後輩となることを期待したいです。